に投稿 コメントを残す

重症生児仮死に対する低体温療法の予後は?

ズバリ、低体温療法は効果があります。だから、だいじょうぶ!子どもの成長を信じて、お父さんお母さんができる限りのサポートをしていけば、きっと明るい未来はきます。

なぜなら、私の子どもも重症新生児仮死で産まれてきましたが、すぐに低体温療法をうけることができたので、今では元気に保育園に通い、お友達と一緒に遊ぶ日々を過ごしているからです。

このブログを読んでくれているということは、わが子が今まさに低体温療法を受けていて、その子の将来に不安を抱いているかもしれませんね。

私の子どもが重症新生児仮死で産まれたときも、この子の将来や家族の将来、自分の将来はどうなってしまうんだろうかと不安しかなかった。すぐに低体温療法をうけることはできたものの、治療後のMRI検査の結果は「大脳基底核が損傷されているから、将来は寝たきり、口から食べれなくて鼻からの栄養注入、しゃべったりなどのコミュニケーションができない可能性がある」と。その説明を聞いた瞬間、ショックで泣き崩れ、この子の未来はもうなくなってしまった、私がうばってしまったと自分を責めました。

しかし、医師は私が泣いているようすを見て「赤ちゃんの脳は傷ができているところをさけて別のルートを作ることができるので、必ず寝たきりになるということではありません。赤ちゃんの可能性を信じましょう。」ということばをかけてくれました。

その後、私は医師のことばの意味と低体温療法について調べ、自分にできることは何か考えるようになりました。

低体温療法をうけた子どもがどのように成長・発達していったのかお伝えしていくことで、お母さんお父さんの不安が少しでも軽減されることを願っています。

低体温療法とは

重症新生児仮死で産まれた赤ちゃんの脳損傷による新生児脳性麻痺のリスクを軽減するための治療法です。体温を意図的に下げることで、仮死状態の赤ちゃんの脳を保護して、脳の損傷を軽減します。これにより、神経学的な予後を改善することが期待されます。

神経可塑性とは

赤ちゃんの神経細胞は一部が損傷していても脳や神経系において別のルートを作ることが可能です。これは神経可塑性と呼ばれる現象によるものです。神経可塑性は神経細胞や神経回路が経験や学習に応じて変化し、新しいつながりを形成する能力を指します。この可塑性により神経細胞は損傷した経路や回路を迂回し代替えの経路を形成することがあります。

低体温療法後の過ごし方のポイント

赤ちゃんの脳は特に神経可塑性が高いので、早期に専門家の指導のもとで療育プログラムを始めることが重要です。赤ちゃんの脳は刺激を受けることで発達するので、適切な環境と五感(聴覚、視覚、触覚、味覚、嗅覚)の刺激を与えることが大切です。これにより、神経細胞のつながりを促進し、新たな経路を形成する可能性を高めることができます。

低体温療法後の様子

私の不安や自責の念とはうらはらに、低体温療法後は人工呼吸器が外れ、酸素チューブが外れ、鼻からの栄養チューブが外れ、口からミルクが飲めるようになりました。産後2か月で退院して家に帰ってからも毎週リハビリに通い、少しずつ成長していく姿を見ることができまし。

育児本にかかれている成長とは違って、ハイハイせずにずりバイからのつかまり立ちだったり、発達の成長スピードもほかの子より半年~1年遅れていたから、不安もありました。それでも、他の神経ルートを作って確実に成長していることを感じました。

私はもっと子どもの成長を促したくて、周りの子どもたちと触れ合える環境を求めて保育園に入園させることを決めました。1歳半で保育園に入園し、入園前まで笑わなかった子が1週間もしないうちに笑顔をみせるようになりました。その後は、ほかの子どもたちと同じようにできるようになりたいと、みんなのマネをするように。

低体温療法から5年後の様子

今は保育園に通いながら週2回の療育と週一回のリハビリを受けていています。

2歳で歩き始めて、3歳で言葉を話し始めるというスローペースではありましたが、今では運動会でみんなとかけっこができるようになり、補助輪なしの自転車をスイスイ漕ぐことができるようになりました。笑顔が絶えず、おしゃべりも1日中絶えません。両手を合わせて「お母さん、お願い、アイス買ってほしいんだよ。お願いだから買って~~」とお願いも上手にできるように。来年はついに地域の小学校にお友達と通います。

まとめ

重症新生児仮死で産まれ、その現実を受け入れることに苦しんでいるお母さんお父さん。受け入れることに時間がかかるかもしれないけれど、お子さんが重症新生児仮死で産まれてきてすぐに低体温療法を受けることができたことは本当に幸運です。あとはお子さんの成長を信じて、子どものために何でも挑戦してみて下さい。親に信じてもらえている子どもはきっと親の期待に応えてくれるはずですよ。

私のブログが少しでもお母さんやお父さんの不安を軽減できればと思っています。子どもたちの可能性は無限大です。低体温療法と神経可塑性の力を信じて、お子さんの成長を見守ってください。

最後に、あなたはすばらしいお母さんやお父さんです。自分自身を責めることはありません。ただ、子どもを愛し、サポートし、成長を信じていくことが大切です。一歩ずつ、一緒に未来を歩んでいきましょう。明るい未来がきっと待っています!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です